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身の回りの出来事系エッセイ−38

スーパーの店員

1998年8月20日執筆

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 ずっと以前に書いた、私の神経を逆なでするスーパーの店員。彼が最近、更に私の神経を逆なでするようになった。
 彼は基本的に「オネエ」である。最初、舌が長いからああいう女性っぽい喋り方になるのかと思ったが、そうではないということがよくわかった。それは、レジでの彼の言動を見ていればわかる。あの、妙に女性的な湿っぽさとしつこさ。いや、女性ならもっとカラっとしているだろう。「女性っぽい」から、ああなるのかもしれない。

「いらっしゃいませぇ〜」
 いつものように、仕方なく彼のレジへと来てしまう。彼は学生なのか社員なのかよくわからないが、とにかく毎日いる。私も毎日行く。したがって、接触率は極めて高い。
「……」
 私は無言で『ホタテクリームコロッケ2個入りパック』を差し出す。このスーパーの総菜は決してうまくはないが、このホタテクリームコロッケに関しては満足出来る。
「はい」
 オネエ店員はパックを受け取り、レジにあるスキャナーみたいのに通してキーを押すと、妙に脳天気な調子で言う。
「消費税入れて、168円になりま〜す」
「(168円……。ありゃ、小銭がないな。千円札……もないか。仕方ない、また『五千円でよろしいですか?』とか聞かれるんだろうけど、五千札で払おう)はい、じゃ五千円でお願いします」
「五千円でよろしいですかぁ〜?」
「(やっぱり聞いてきた。だいたい、よろしいもなにも、『五千円でお願いします』って言ってんだから五千円でよろしいに決まってんだろ。俺だってな、168円ちょうどあれば、ちょうどで払いたいよ。でも、仕方ねえじゃん、五千札しかないんだから)はい」
「はい、それじゃあ、五千円、お預かりいたしまぁ〜す」

 ピッピッピッ ガチャーン←レジの音

「(札を取り出し、わざわざこちらに向けて数える)えーと、せんえん、にせんえん、さんぜんえん、よんせんえん……せんえん、にせんえん、さんぜんえん、よんせんえん……いち、にぃ、さん、よんせんえん……」
「(もう、わかった、わかったから早くお釣りくれ)」
「それでは、四千円、先にお返しいたしま〜す」
「はい」
「残り832円のお返しになりま〜す」
「はい」
「えーと、こちら袋にお入れしますかぁ?」
「(当たりめえだろ、なんでホタテクリームコロッケの入ったパックむき出しで持って、家まで帰んなきゃいけねえんだよ)お願いします」
「はい、わかりました。……それではこちらになります、ありがとうございましたぁ〜ん」

 毎日これである。今日もこうだろう。もはや無限地獄だ。

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