ePub作成に関して
エディタ
- Sigil http://code.google.com/p/sigil/
- eCub http://www.juliansmart.com/ecub
- FUSEe http://development.fusenetwork.co.jp/
既存の(複数の)HTMLページを取り込んでePubを作るということならSigilが一番よさそう
Book BrowserのところにあるTEXTという項目名を右クリックし、Add Existing Item…を選んでHTMLファイルを選択。
eCubにだけ表紙作成ツールのようなものがある
Adobe Digital Editionsなどのビューアの挙動を見る限り、.epubの中にあるcontent.opfというファイルで定義されているページ順において、一番最初に読み込むページを表紙扱いしているようだが、同じくcontent.opfに
<guide>
<reference type='cover' title='hoge' href='Text/hoge.xhtml' />
</guide>
と書くことで、表紙を指定できる。ビューアはまずreference type="cover"で指定されているファイルがあればそれを優先し、なかったら最初のページを表紙扱いにする……のかな?
FUSEeは唯一日本製のエディタだがノンサポート
エディタの使い方など
現時点で一から十まで書かれてあるような詳細な日本語マニュアルは見あたらない。
- 月曜ジャーナル Sigilの基本的な使い方(Sigilの使い方)
- 電子書籍 Epubに関する動きまとめ3 データ ソフト編 | tuglog!(SigilとeCub)
- システム屋奮闘記: ePub形式の電子書籍を作成してみる(Sigilの使い方)
ePub閲覧に関して
ビューア
- Adobe Digital Editions http://www.adobe.com/products/digitaleditions/
- Stanza http://www.lexcycle.com/
- EPUBReader(firefoxアドオン) http://www.epubread.com/en/
ビューアの挙動に関する注意点
Adobe Digital Editions
Adobe Digital Editionsではlangを指定していないと文字化けする(Stanzaもそうかも)。ePubってXHTML1.1ベースらしいので、xml:lang="ja"だけでlang="ja"はなくていいかも(Sigilでは、XHTMLファイルを読み込んで保存する場合、lang="ja"をカットする)。ちなみにEPUBReaderでは文字化けしない。iPadのiBooksではわからないが入れておいた方が無難だと思う。
<html xmlns='http://www.w3.org/1999/xhtml' xml:lang='ja'>
Stanza
Windows版のStanzaはなぜか画像を読み込まない。altに書いた文字列のみ表示。
EPUBReader
EPUBReaderは、一部、スタイルシートの指定を無視する模様。たとえばmargin辺り? なので、文章の左右に余白を取るができず、ブラウザの幅いっぱいに広がってしまう。他にもあるかも。
目次について
基本的に各ページのh1を拾い出して目次化しているみたいなので、ページごとになにかしら入れた方がよさそう。入れないとただ数字(ページ数)が並ぶだけになってしまう。表紙同様、content.opfの中で目次を指定するということも可能みたい。
作成して思ったこと
ファイルが配布サイトを離れて人から人へと伝播していく可能性があるので、最終ページにサイトのアドレスとかTwitterのIDといった連絡先を書いておいた方がよさそう。
ePub販売及び配布サイトというのが出てきたらお願いしたいこと
- 表紙のイメージ画像を作者がアップロードできるようにしてほしい
- ファイルの上書きができるようにしてほしい
- ePubs.jpではあっさりとユーザ登録、ファイルのアップロードができたが、上げた人間の素性とファイルの中身をもう少しちゃんと確認した方がいいかも。今のところ、登録したメールアドレスのドメインが存在しているかどうかしか確認していない感じ
2について、試しにePubs.jpというサイトにファイルを上げてみたのだが、修正したファイルを上書きすることができない。差し替えるには元のファイルを消すしかない? 修正したものを手軽に出せるというのが電子書籍の長所の一つだと思うのでこれはなんとかしてほしいところ。
ePubについてその他の知識
仕様書
→OPS 2.0 v1.0 日本語訳 [Open Publication Structure (OPS) 2.0 v1.0]
epubの中身を見る
拡張子の.epubを.zipに変更すれば解凍して中身を見ることが可能。ただ、それをzipで再圧縮して.zipから.epubに戻すというのはうまくいかないっぽい。理由は以下のサイトにて。
→日本語Epubブックサンプル - 横浜工文社
→【MacOS Xのみ】新規にInDesignで電子書籍データ(ePub形式)を作成する場合(2)
YouTubeの動画の埋め込みはできない
一見、ウェブページのようだけどYouTubeの動画を埋め込むことなどはできない。ただ、動画ファイルを用意し、html5で書くことによってビューアを選ぶが動画を再生することは可能。下記のリンクから落とせるサンプルファイルの動画は、Adobe Digital Editionsでは再生できなかったがEPUBReaderでは再生できた。
→Using HTML5 video in ePub : Threepress Consulting blog
公式ロゴは今のところ存在しないが代替のロゴはある
ePubの公式ロゴというものはない。うちのサイトで使っている、

は、デザイナーが作った非公式のロゴ(パブリックドメイン)。ただ、つい最近、公募形式でロゴを決めようという話になったらしいので、そのうち決まりそう。
→EPUB Logo Contest: Submit entry by May 7, 2010
Epubを正しく作れたかチェックできる
どの程度厳密にやってくれるのかはわからないが、存在しないファイルへのリンクなどは見つけてくれた。
