午前中のメジャーリーグ中継は見られなかったので、とりあえずフジテレビで放送された『中日対巨人』のデータだけ。
実況は加藤晃アナウンサーで、2時間の中継の間で「これは」といったのは4回。中身については詳しくメモしてなかったんですけど、確か盗塁死のとき(これはアウト)、四球のとき(これは見送った)、大ファールのとき(これはファール)、あとセンター前ヒットのときにいったような。
MLB.jpの実況を思い返すと、4回という回数についてはやはり少ないだろうなと思います。で、どうしてこういう結果になるか考えてみたんですが、まず投球のときに「これは」をいわない理由として、一打席で投手が5球ぐらい投げると仮定して、その間、
- さっきチャンネルを合わせた人のために打者の前の打席の結果
- 同じく、現在の状況(何回に何点入って、今、ランナーは何人でとか)
- 前の打者の打撃内容について補足
- ベンチリポートみたいな話
- 打者、投手の最近の状況
- 解説者二人に話を振る
こんな話をしていると、もう打席が終わっちゃうんですよね。リアルタイムの状況を説明している時間がほとんどないんです。逆にいうと、どうでもいいといえる場面で「これは惜しくも外れた、ボール」なんてことをいう場合、話すことがないからとりあえず目の前で起きたことをいってみた、という感じになるわけです。なので、準備や気配りが足りないと思われないようにするためではないかなと。
打球で「これは」が少ないのは、リアルタイムで今の状況を語ろうとすると、フェアかファールかわからない大飛球や野手の間に飛んで落ちるのか捕られるのか、捕るとしたら誰が捕るのかわからない微妙な打球など、結果を見届けないと続きを話せず間ができるため……と推測しました。主語だけで切れている状況ですから結果を伝えないと言葉を継げない。これがまずいのかなと。
MLB.jpの人が「これは」を連発するのは、解説者がいない、ベンチリポーターもいない、取材していないので視聴者向けの話がない、そういった状況で間が持たず、目の前で起きたことを全部リアルタイムで喋ろうとするためだと思われます。