身の回りの出来事系エッセイ-19 朝会

1997年11月5日執筆


 朝会。それは小中高と通じ、極めて無駄なものであった。
 今ふと思い出しても、「あれは身になったなぁ」と思うことは一つもない。

 朝会は、まず整列から始まる。校庭にいる数百人の生徒。それなりに、背の順に整然と並んではいるのだが、教師たちは『完璧』を目指すらしい。
「おらっ、そこ少しずれてるぞっ!」
「頭をふらふら動かすなっ!」
「隣と話をするなっ!」
 教師たちは、必死になって生徒たちを真っ直ぐに並ばせようとする。確かに、客観的に見ればその方がいいと思うが、話を聞くこちらの身になると、少しぐらいくつろいでいた方が、余裕を持って話を聞ける。

「まえーーーーーー、ならえ!」
  ↓
 3秒後
  ↓
「なおれっ!」
  ↓
 2秒後
  ↓
「もう一度、小さく前ならえっ!!!」
  ↓
 2秒後
  ↓
「なおれっ!!」
  ↓
 1秒後
  ↓
「やすめっ!!」
  ↓
 0.3秒後
  ↓
きをつけぇっ!!」←声裏返る

 声もかれんばかりに絶叫する教師連中。まさに無駄。
 だいたい「やすめ」ってのはなんなのだ。右足だけをやや斜め前に出し、右手を腰にあてるポーズであったが、そんなことをやる意味があるのだろうか。
「やすめ」の後に間髪入れず、「きをつけっ!!」と絶叫するのは、ドリフでいかりや長介がやっていた「おいーっす! もういっちょ、おいーっす!!」に近いものがある。

「それでは、朝の朝会を始めます」
 棒読みと言える、放送部女子の司会で朝会は幕を開ける。
「まずは、校長先生からのお話です」
 校長が、階段を上がり、高さ1.5メートルほどの台に立つ。
「えー、皆さん、おはようございます。えー、昨日……」
「おらーっ! そこ、ぺちゃくちゃ話すなーっ!!」

 おまえの方がよっぽどうるさい

 教師の叫び声を聞いて、生徒たちはみんなそう思っていたことだろう。
 校長が話を終え、司会に目配せをする。
「校長先生のお話を終わります。きをつけ。礼」
 その後、適当に話が進むと、
「それでは朝会を終わります」
 という、最後までかったるそうな司会の声と共に、生徒たちはだらだらと教室へと帰っていく。

 朝会という団体行動の場で、教師たちは社会の規律を学ばせたかったのだろうが、こういうのは、学ぶよりも自覚であると思う。

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