身の回りの出来事系エッセイ-43 たまに見る野球漫画

1998年11月5日執筆


「さあ、みんな、明日はいよいよ地区大会決勝だ。これに勝てば甲子園だぞ!」
「おおーっ!」
「それで決勝の相手だが」
「……(ゴクッ)」
「中央学院高校だ!」
中央学院高校!?
「ああ。ここまで予選全試合、コールド勝ちしている」
全試合コールド勝ち!?
「そうだ。そしてピッチャーの田中は、3年間の通算防御率0.00だ。つまり高校で野球を始めてから1点も取られていない」
「1点も!?」
「4番の鈴木は高校通算本塁打156本打率9割5分5厘の超高校級。来年のドラフト会議では12球団すべてが指名するだろうと言われている」
「す、すげぇ……」
「ちなみに去年の地区大会決勝では箕田高校とあたっている」
「俺たちが準々決勝で大苦戦した箕田高校ですね。それで結果は!?」
「28-0だ。勿論、中央学院高校の勝ち」
「あ、あの箕田高校相手に28-0……。どんな野球したらそうなるんだよ……」
「その後、甲子園に出場し全試合10点差をつけて全国制覇した。ピッチャーの田中は、6試合すべて完全試合を達成し、4番の鈴木は24打席連続ホームランを記録」
「……俺たちが戦う相手はそんな凄いチームなのか……」
「そうだ!」
「……」
「どうしたみんな、気合い入れろっ!」
「……で、でも……そんなすごい相手に勝てる気なんてしないし……」
「ばかやろう、試合前からそれじゃ負けも同じだろ! 俺たちは絶対勝つんだ、わかったか!」
「キャ、キャプテン」
「3年間練習した自分を信じろ! 絶対勝つぞ!」
「は、はい!」

 このチームは今まで、どのチームを目標に野球をやってきたんだろう。

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