シモネタ系エッセイ-4 男性特有の痛み
1998年10月3日執筆
以前、長渕剛主演のドラマで、国生さゆりが「女の乳房はね、赤ん坊にお乳やるためにあるんだよっ!」などと凄んでいた。
正直、見ていて「ああ、そうですか」としか返しようがなかったが、このこととは別に、とかく女性は、生理痛しかり、出産しかり、「女性特有の痛み」をここぞという場面で男に向けて言い放つ傾向がある。ひょっとすると、男性特有の痛みなんてないと考えているのかもしれない。
だが、男にも「特有の痛み」が存在する。
はっきり書くと、睾丸(俗に言う金玉)袋の付け根がこむら返り(ようは「つる」)を起こすのだ。
この生理現象は、トイレなどに入り、物を出そうとする瞬間になんの予兆もなく突然起こる。痛みは相当なもので、まず起きた瞬間に思わずつま先立ちしてしまい、小便を変な所に飛ばさないようコントロールしながら、「ツーーーーーー」と歯を食いしばり(思わずよだれが出ることもある)、トイレの壁に手を当てていないと我慢出来ないほどだ。
最初、この現象は自分にしか起きない特殊な生理現象かと思ったが、教育テレビなどを見ていると、どうやらカルシウムが不足している場合、付いている人なら誰でも起こす可能性があるということがわかった。
多分、大多数の女性の方は、男性特有のこの痛みを、今日まで知らなかったのではないだろうか。自分の彼もそうなのかしらと思ったら、是非とも聞いてみてほしい。恐らく、1回は体験していることだろう。
勿論、これと生理痛や出産の痛みは並列に扱うこと自体不可能だが(なにせ、つっても1分ぐらいで収まり、そう何度もあることではない)、男も男なりの苦労をして日々生きているということをわかっていだだければ幸いである。